M&Aによる事業承継を進める際の一般的な流れ

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後継者不在の課題を解決する手段として、外部の企業へ会社を譲渡するM&Aを活用する経営者が増えています。
本記事では、M&Aによる事業承継を進める際の一般的な流れや、各ステップで意識すべき注意点について解説します。

M&Aによる事業承継の流れ

M&Aを用いた事業承継は、単なる資産の売買ではなく、企業の将来を託す大きな決断となります。
準備から実行までの主な流れは次の通りです。

  • 売却に向けた事前準備と専門家への相談
  • 相手企業の選定と基本合意書の締結
  • 買収監査による調査と最終契約の締結
  • 経営権の移転と売却代金の受け取り

それぞれについてみていきましょう。

売却に向けた事前準備と専門家への相談

M&Aを開始する際は、まず自社の状況を客観的に把握し、信頼できる専門家へ相談することから始めます。
相談を進めるにあたっては、財務資料や重要な契約書を整理し、自社の強みや課題を正確に共有できる準備が求められます。
自社の価値を客観的に把握し、譲渡の希望条件をあらかじめ整理しておくことで、その後の交渉を円滑に進めることにつながるでしょう。

相手企業の選定と基本合意書の締結

自社の希望に沿った相手企業を探し候補が見つかれば、秘密保持契約のもとで具体的な交渉を開始します。
譲渡価格やスケジュールなどの基本的な条件について合意に至った段階で、基本合意書を交わします。
基本合意書には、主に以下の項目が含まれるのが一般的です。

  • 譲渡価格の概算
  • 今後の交渉スケジュール
  • 他社との交渉を禁止する独占交渉権

この段階では法的拘束力を持たない項目が多いものの、あとの最終契約の土台となるため慎重な検討が求められます。

買収監査による調査と最終契約の締結

基本合意のあと、買い手企業による買収監査が実施されます。
売り手企業の財務や法務、労務などの実態を細かく調査する手続きです。
法務面では、契約関係の不備や未払い残業代の有無、係争中のリスクなどが精査されます。
調査の結果を受けて最終的な条件交渉を行い、双方が納得すれば株式譲渡契約などの最終契約を結びます。

経営権の移転と売却代金の受け取り

最終契約の締結後、経営権の移転と代金の支払いを行う手続きに進みます。
株主名簿を書き換え、役員の変更登記などを行うことで、形式的にも経営権が移動します。
現オーナーは譲渡の対価を受け取り、事業承継の手続きは完了です。
手続きの完了後も、一定期間は引き継ぎのために会社に残るなど、円滑な移行のための配慮が求められるケースも少なくありません。
適切な手順を踏むことで、従業員や取引先への影響を抑えながら、次世代への承継を実現できるでしょう。

まとめ

M&Aによる事業承継は、長期にわたる準備と複雑な交渉が必要となります。
各段階で法的なルールを遵守し、書面による合意を積み重ねていくことが、将来の紛争を防ぐ鍵となります。
段階ごとの注意点を正しく理解し、自社にとって適切な承継を目指すことが大切です。
M&Aの手続きを円滑に進め、企業の価値を守りたい場合は、専門的な知見を持つ弁護士への相談をご検討ください。


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