雇用契約書と労働条件通知書の役割と違い

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雇用契約書と労働条件通知書は、どちらも採用時のトラブルを防ぐために重要な役割を果たす書面ですが、それぞれ異なる法的な性質を持っています。
本記事では、雇用契約書と労働条件通知書が持つ具体的な役割や、両者の違いなどについて解説します。

雇用契約書と労働条件通知書が持つそれぞれの役割

労働条件通知書は、会社から従業員に対して労働条件を一方的に明示するための書面としての役割を担います。
賃金や勤務時間、契約期間といった重要な事項を通知することは、労働基準法で義務づけられた会社の責任です。
これに対し、雇用契約書は会社と従業員の双方が内容に合意したことを証明する契約書としての役割を果たします。
単に条件を伝えるだけでなく、双方が納得して契約を締結したという証拠を残すことで、将来的な認識の相違を防ぐ効果があります。
どちらの書面も、入社後のトラブルを回避し、健全な雇用関係を築くための基盤となります。

書面の種類によって異なる法的な義務と性質の違い

雇用契約書と労働条件通知書の大きな違いは、法的な作成義務の有無と、合意の形式にあります。
労働条件通知書は法律によって交付が義務づけられており、これに従わない場合は罰則の対象となる可能性があります。
一方、雇用契約書は法的に作成が強制されているわけではありませんが、リスク管理の観点から作成が推奨される書面です。
また、通知書は会社からの一方的な書面であるのに対し、契約書は双方が署名や捺印を行う双方向の形式をとります。
通知書だけでは労働条件を伝えた事実の確認にはなっても、従業員がその内容に合意したことの証明としては不十分な場合があります。
書面ごとに異なる性質を把握し、それぞれの機能を補完しながら運用することが求められます。

実務で推奨される書面の作成方法

実務上では、これら2つの役割を1つの書面にまとめた労働条件通知書兼雇用契約書として運用するケースが多く見られます。
別々に作成する手間を省きつつ、法的な明示義務と合意の証拠という両方の目的を効率的に達成できる点がメリットです。
1つの書面にまとめる際は、労働基準法で義務づけられている絶対的明示事項をすべて網羅するように注意しなければなりません。
その上で、双方が署名や捺印を行う欄を設けることで、契約成立の証明資料としての効力を持たせることができます。
ただし、法改正によって明示事項が変更されることもあるため、常に最新の情報に基づいた形式を整える必要がある点には注意が必要です。

まとめ

雇用契約書と労働条件通知書は、どちらも適正な労務管理を行うために整備しておくべき重要な書面です。
通知書による法的な義務の遂行と、契約書による合意の証明を両立させることが、会社を守る体制づくりに寄与します。
2つの書面の役割と違いを正しく理解し、自社の運用に合わせた最適な形式を選択することが大切です。
作成方法や法的な有効性に不安がある場合は、予期せぬトラブルを避けるためにも、まずは弁護士へ相談することをおすすめします。


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